【指宿市】思わずふらりと立ち寄りたくなる呉服店「肥後屋」

指宿駅の近くの商店街にある呉服店<肥後屋>。昭和21年にオープンし、現在3代目の吉澤有子さんが店を切り盛りしています。呉服を販売することだけでなく、気軽に呉服店に足を運べるようにと、店内にカフェを併設したり、洋裁ワークショップなども定期的に開催しています。地域に根ざし、呉服店を続けるための工夫をしている吉澤さんに話を聞きました。

呉服店を続けるためのさまざまな工夫

肥後屋の始まりは、呉服の販売ではなく、オーダーの洋服屋でした。オーナーは、吉澤さんの母親。ドレスメイキングが得意だったことから、肥後屋を始めたそうです。傍でしていた着物の販売が、だんだんとメインになり、呉服店へと変わりました。

吉澤さんの弟が2代目として<肥後屋>を継ぎましたが、12年前に他界し、その後吉澤さんが3代目を継ぐことになりました。吉澤さんの文章から、親の代から続いてきた<肥後屋>を守りたいという気持ちが伝わってきます。毎月、着物などの展示会を開催したりと工夫をしながら、お店を守り続けてきました。

毎月開催していた展示会は、現在、年に6〜7回の開催をしています。お客さまに楽しんでもらいたい一心で、展示会の内容を開催月ごとに変えています。

森 清範先生の書
右:吉澤有子さん 真ん中:前田保次先生 左:吉澤さんのお姉さん

1月:初商い。主に、成人式に特化した内容。その他、新年の始まりということで、清水寺貫主 北法相宗管長 森 清範先生の「書」の展示会を行っています。
3月:染色補正師の永田真琴先生が来鹿。着物についたシミや汚れの相談ができます。
5月:呉服の日。全品半額セールを行います。
7月:快適な眠りをご提案するために寝具に特化。
10月:創業祭。日本の文様研究家、國領満男先生による幸縁会や前田保次先生による「手組帯」の実演会。
12月:新年に向けての布団などのメンテナンス。

上記以外に、ワークショップの開催もあります。数量限定ですが、ご来場特別価格で美味しいもの(博多明太子など)が買えます。展示会を楽しみにしている方が多く、毎回大盛況だそうです。

肥後屋で体験できるワークショップのご紹介

「楽しい場所をつくりたい」という想いが吉澤さんにはありました。夢ノートを長年書いていて、その叶えたい夢の中に「カフェをしたい」「洋裁教室をしたい」「ヨガ教室をしたい」と書いていました。吉澤さんが書いていた夢は、現在すべて叶っています。

ワークショップで作った洋服
ミシンは貸し出し

数年前にオートクチュールデザイナーの待井さんとご縁が繋がり、2020年5月から「洋裁ワークショップ」を始めました。開催日は決まっておらず、3〜5名でお申し込みができます。小物やワンピースなど、自分のつくりたいものをつくれます。40年以上、オートクチュールデザイナーをしている先生に教えてもらえるワークショップは、なかなかないのでおすすめ!

【ワークショップ詳細】
開催日:不定期開催(ご相談ください)
開催時間:10:00〜16:00(その日のうちに完成できます)
費用:6000円(材料費、ランチ代こみ)

オートクチュールデザイナー待井さん

待井さんは、写真家としての顔も持っています。成人式の前撮りや、ウェディングフォトを撮っています。撮影の相談は、肥後屋で行っていますので、お気軽にご相談ください。

不定期開催ですが、一眼レフの初心者講習会や撮影会なども行っています。

店内に併設されているカフェ「おしゃれ空間 Alico’s Cafe」

吉澤さんの夢の一つだった、カフェ「おしゃれ空間 Alico’s Cafe」を4年前にオープン。店名は、吉澤さんの名前「有子」からつけられました。

珈琲や紅茶は、400円。予約制ですが、1200円でランチを食べることもできます。

先日、ランチをいただきました。この日のランチは、スパイスカレー。暑い日で食欲がなかったのですが、ペロリと食べちゃいました。

着物に関する相談だけでなく、気軽にふらりと立ち寄れる呉服店。それこそが、地域で呉服店を長く続けられている秘訣なのかもしれません。

【肥後屋】
住所:指宿市湊1丁目4−1
電話番号: 0120-222-544
営業時間:10:00〜18:00
定休日:なし

投稿者プロフィール

上村 ゆい
上村 ゆいヨガインストラクター×フリーライター
ヨガインストラクター×ライター。どちらかというと身体が硬めのヨガインストラクターです。その人に合ったレッスン内容を心がけているので、老若男女問わずレッスンを受けていただいています。ヨガレッスンは、出張ヨガがメイン。趣味は、美味しいものを食べること。ライターとして鹿児島のいろいろなことをを発信していけたらと思います。