各地で日本文化を伝える実在する世界忍者たち

 さつま忍者研究会代表の清永です。
 前回の記事『さつま忍者研究会が「忍者になりたい!」にお答えします』で海外で忍者文化や日本文化の研究をしている方々をご紹介致します。
 今回はその第2弾という事で国内外の忍者道場に関わる方々をご紹介致します。
 日本文化に対する真摯な姿勢は日本人でも学ぶ事がありますので、ぜひ各道場のSNSを覗いてみて下さい。

武神傳タスマニア武道道場( Bushinden Tasmania Budô Dōjō )

 海外には数多くの日本武道の道場がありますが、ここは別格で結構日本文化へのリスペクトが飛び抜けているところです。日本人の目線から見ても文化紹介の好例と言って良いでしょう。

1,活動している国
 タスマニア州 オーストラリア
 Tasmania Australia

2,簡単な自己紹介
 ダンカン・スチュアートは武神伝タスマニア徳武流水道の道場長である。
 ダンカンは武道を始めて40年近くになる。
 10年間日本に滞在し、武神館道場にて初見宗家、長門俊郎大師範、野口悠紀雄大師範、染谷健一八宝美拳大師範に師事し、日本古武道を学ぶ。
 ダンカンはタスマニアで最高位の練習生であり、武神館道場武道太極拳の上級士道会師範の免許を持つ。
 また、心伝不動流の免許皆伝でもある。
世界20カ国で武神伝会セミナーを開催:
 アメリカ、イギリス、アイルランド、ドイツ、スペイン、イタリア、オーストリア、スウェーデン、フィンランド、デンマーク、ベルギー、リトアニア、メキシコ、ブラジル、アルゼンチン、カナダ、ニュージーランド、オーストラリア、フランス、イスラエル、香港。
 日本では、柏市にある自身の道場で子供や大人に英語と武道を指導。また、日本舞踊、剣術、和太鼓、禅指圧も学んだ。
 タスマニアの人々と日本古典武道の美しさと伝統を分かち合うため、ダンカンは妻と子供たちと共にタスマニアに戻ってきた。
 武神伝タスマニア道場のメンバーとして、生徒たちが精神、技、体を一体化できるようサポートすることで、真の武術の感覚を伝え、師を敬いたいと願っている。

Duncan Stewart is the Dōjō -cho ( head instructor ) of the Bushinden Tasmania Toku Bu Ryu Sui Dōjō .
Duncan has been practicing martial arts for nearly 40 years.
He lived in Japan for 10 years studying Classical Japanese Martial Arts at the Bujinkan Dojo under Sôke Masaaki Hatsumi, DaiShihan Toshiro Nagato, DaiShihan Yukio Noguchi and Happô Biken DaiShihan Kennichi Someya.
Duncan is the highest ranked practitioner in Tasmania and is a licensed senior Shidoshi-Kai instructor of Bujinkan Dōjō Budô Taijutsu.
He also holds Menkyo Kaiden in Shinden Fudō Ryū.
He has travelled extensively around the world teaching seminars called Bushinden Kai 武神傳会( gathering to honour the spirit and teachings of the the warrior gods ) in 20 countries:
The United States of America, The United Kingdom, Ireland, Germany, Spain, Italy, Austria, Sweden, Finland, Denmark, Belgium,
Lithuania, Mexico, Brasil, Argentina, Canada, New Zealand, Australia, France, Israel and Hong Kong.
In Japan, Duncan instructed children and adults in English and the martial arts at his own Dōjō in Kashiwa City. He has also studied Nihon Buyo ( Japanese Samurai Dance ), Kenbiki ( martial arts healing therapy ) Taiko ( Japanese Drumming ) and Zen Shiatsu ( healing arts ).
Duncan returned to Tasmania with his wife and children to share the beauty and traditions of Japanese Classical Martial Arts with the people of Tasmania.
He hopes to transmit the feeling of true martial arts and honour his teachers by assisting students to unify their spirit, technique and body ( 心技体 Shin Gi Tai Ichi ) as members of the Bushinden Tasmania Dōjō


3,ご自身の活動内容
 当道場では、子供から大人まで武道のレッスンを行っています。柔術と武芸。私の妻は、着付け、佐渡、和菓子作りを教え、日本舞踊を練習しています。日本の伝統文化を学ぶための修学旅行や、姉妹都市である焼津市とのお祭りやイベントのお手伝いもしています。

Our Dōjō offers Budô lessons for children and adults. Jujutsu and Bukijutsu. My wife teaches Kitsuke, Sadô, Wagashi making classes and practices Nihon Buyô. We offer excursions for school groups to learn more about traditional Japanese culture and assist with festivals and events with our sister city, Yaizu.


4,日本文化の魅力について
 日本文化は独特で、日本の心を見事に表しています。西洋の人々は、多くの伝統の奥深さを発見することを楽しんでいます。私たちは、関心をお持ちの方々に、私たちが知っていることをお伝えできるよう、最善を尽くしています。

Japanese culture is unique and beautifully demonstrates the heart of the country. Western people enjoy discovering the depth of many traditions and we do our best to share what we know to those interested.


5,紹介したいご自身のサイト・SNS
Budokan Tasmania Japanese Jujutsu & Culture Centre
https://bujinkantasmaniadojo.wixsite.com/bujinkan-tasmania
FBページ
https://www.facebook.com/BujinkanTasmaniaTokuBuRyuSuiDojo/

楊 慶龍

 主に台湾で忍者文化の先生をしている方で、若いながら大学をはじめとした教育機関でも実技・講演を行っています。
自身の立場にあぐらをかく事がなく、頻繁に日本へ勉強にいらっしゃっています。

1,活動している国
 台湾

2,簡単な自己紹介 
 こんにちは。
 初めまして 『りゅう』と申します。台湾人です。高雄に住んでます 🙂
 趣味:忍術、スボーツ、日本文化、猫と犬、ファッション、サッカーなどです。 
 よろしくお願いいたします。

3,ご自身の活動内容
 台湾で忍者講師をしていて、時々子供の忍者クラスもします。

4,日本文化の魅力について
 豊かな歴史と独自の美意識が融合している点にあります ,例えば、茶道、華道、着物、香道、武士道,忍道などです。
 素敵な文化だと思っています!

5,紹介したいご自身のサイト・SNS
Facebook
https://www.facebook.com/ninjutsuninja10
Instagram
https://www.instagram.com/shinobiryu10

武神館筒井導場

 今回武神館系のところが集まったので、日本からの紹介という事で特別にご協力いただきました。
 先日、忍者系の特撮ドラマで主役を務めた方が本物の忍者になったとネットニュースなどで話題になりましたが、その話題の主である筒井さんが館長を務めるのがここになります。
 今年7月に交流に行ったのですが、文化交流の1つの形といった講習の流れを見せてもらい、とても勉強になりました。

1,活動している国
 日本

2,簡単な自己紹介
 戸隠流忍法体術第35代目宗家 筒井巧による忍術道場

3,活動内容
 1988年放送の忍者特撮ヒーロー「世界忍者戦ジライヤ」で主演であった筒井巧が、当時共演していた武神館宗家 初見良昭氏より、戸隠流忍法体術の宗家に指名されました。本格的な忍法体術を学ぶ場として、初心者から熟練者まで幅広い層の方が訪れています。

4,日本文化の魅力について
 武神館宗家 初見良昭氏は、「蒙古の虎」の異名を持つ高松寿嗣氏に15年間師事し、戸隠流忍法34代目宗家を継承。その後、他の古武道8流派も継承した。同氏は野田市で生まれ育ち、現在も市内に武神館本部道場を主宰している。これまで世界各国の警察関係者や特殊部隊関係者にその武道体術を教えており、その功績から現在も世界中に門下生がいる。

5,紹介したいご自身のサイト・SNS
超次元電視いと、まほろば
公式HP https://itomahoroba.com
youtube https://youtube.com/itomahoroba
X(旧Twitter) https://x.com/itomahoroba/status/1827157989427703864

取材後記

 今回は武神館特集になりましたが、この流派が忍者コンテンツを皮切りに日本文化を広く世界に普及した功績は、日本人が考えているより遥かに大きいものがあります。
 忍者文化の展開には歴史学的な切り口があったりポップカルチャー的な切り口があったりと、関わる人や団体によってガラリと形を変えるのですが、この文化が作り上げてきたものを様々な切り口から研究し、他の分野での活用を考えても良いのではないか?と私は考えます。

※英文の翻訳ではDeepL.com(無料版)を使用しました。

投稿者プロフィール

清永秀樹
清永秀樹
クリエイティブパフォーマンスBAN/代表
さつま忍者研究会/代表
H26~H29 KADOKAWA Walker plus 鹿児島県地域編集長(最終役職)