ポスターやCMなどでご存じの方も多いと思いますが、2024年12月21日から2025年3月10日まで、木下大サーカスの鹿児島公演が行われます。
先日はテントの組み立てが終了し、着々と準備が進んでいます。南日本新聞さんでは、テントが立つ様子をタイムラプスで撮影されていました。こういうタイムラプス動画、見ていて楽しいですね。
今回はテントの設営が終わった翌日の12月14日に、設営の様子を見せていただくことができました。
その様子や、サーカスの裏側などもお伝えします(`・ω・´)
木下大サーカスと鹿児島
7年ぶりの公演とのことですが、前回はイオンモール鹿児島、その前はたばこ産業跡地で公演をされていました。覚えていらっしゃる方も多いと思いのではないでしょうか。
鹿児島の公演は全国的にも大成功となることが多く、こうして何度も公演をする理由の一つでもあるそうです。
最寄りのいづろ電停から10分ほど歩くと、正面に大きなテントが目に入ります。
テントの造りですが、まず天井となる部分を引き上げ、その後に横のテントを張るという方法をとっています。こういうのは作業途中でないとなかなか分かりません。
今回は、営業推進部の新宅さんに会場内を案内していただきました。
作業風景
客席の組み立て作業
テント内に入り、まず目に入ったのは、客席を作っている様子でした。ちょうど外側の中央部分を作っているところでした。
後で紹介する作業もですが、テント内の作業はすべて人力です。
というのも、テントを立てないと中の設営ができず。しかし、テントを立てると柱が邪魔になってトラック等を入れることができない。したがって、搬入も設営も重機を使うことができないため、人の手に頼ることになります。
テント内の設営は、重機を使わずに人力。
高所作業
テントの中を明るくするため、またステージのスポットライトなども必要となります。
上を見ると、柱に上って照明を取り付けている最中でした。
重機が入れないため、ライトを天井近くまで持ち上げるのも人力です。
自分は高所恐怖症なので、見ているだけでもとても怖かったです。
テント拭き作業
視線を後ろに向けると、ブルーシートを広げて作業をされていました。
「今、周りを覆うテントを拭いているところです」
テントの量が多いので、10人がかりです。そして一枚一枚丁寧に拭かれていました。
大変な作業だそうですが、皆さん和気あいあいと作業をされていました。
ここで番号のついたゼッケンをつけた方と、つけていない方がいることに気付きました。
「ゼッケンをつけていないのは、うちの団員です。設営や撤収は団員が中心となってしています」
設営と撤収は業者の方が行っていると思ったので驚きました。
先ほどの客席の組み立てや、テントの拭き掃除といった繰り返し作業で人手が必要なところは、地元のアルバイトさんに頼んでいるとのことでした。
そんなアルバイトをされている方の中には、親子二代で関わっている方もいるとか。
14年前の公演で、当時小学生だった方が現在一緒に準備をされているそうです。
何度も公演に来て、地元の方に協力してもらっているからこその出会いですね。
設営も撤収も、基本的に団員のお仕事。
バックヤード作業
先ほどの「基本的には団員が作業をしています」と聞いてから、周りを見ると、いたるところで作業をされている団員さんがいることに気付きます。
こちらはバックヤードで動物の入る囲いを作っているところです。
フェンスを軽々と運んでいかれていましたが、それは結構重いものでは……。
作業をしている横では、ヤギが柵の中のびのびとしていました。動物もショーの一員、こうした環境を作るところから、お世話をするのも団員さんのお仕事だそうです。
骨組み作業
再度、テントを見ると、番線で木材を止めている団員の方がいらっしゃいました。
皆さんショーで何をされるのか伺ったところ、ローラースケート、象の調教師とのことでした。高所作業に全く関係ない……!
それにしても本当に皆さん多彩ですね。設営と撤収を含め、なんでも自分たちでしているというのが、よくわかります。
オートバイショーの金網
再度テントの中を抜けて、南側(開演後は出入り口になる方)では、大きな網がいくつも置いてありました。
切られたメロンのように見えるこれ、なんとバイクが入るバイクボールの組み立て前だそうです。
溶接作業をされている方がいらっしゃいましたが、この方ももちろん団員さんです。
ショーではバイクに乗るということですから、自分の舞台を自分でメンテナンスされているということになります。
正面ゲート組み立て
取材をしている途中で、出入口に飾る虎のフレームを設置する作業が始まったので、撮らせていただきました。
テント内では重機を使うことができませんでしたが、こちらは外なので、クレーンを使って鉄骨をコンテナの上に運んでいます。その横をフォークリフトがひっきりなしに走ります。
どこも急ピッチで慌ただしく作業をされていましたが、声をかけると皆さん笑顔でポーズをとってくださいました。
本当にありがとうございます。
団員の皆さん
今回多くの団員さん方にお話しをしていただきました。
全部は語り切れないので、写真でのご紹介をしたいと思います。
団員一家で一枚。
お勧めのパフォーマンスを伺いました。
和芸(足芸ふすま)の話をお聞きしました。
明るいお二人は、シングルリングで出演されます。
フォークリフトの運転手……の本職はピエロです。
作業の様子(動画)
今回、写真だけでなく、動画も撮影させていただきました。
写真以上に、設営の様子が伝わるかと思います。
木下社長へインタビュー
最後に、木下社長に今回の公演に対しての意気込みなどを伺いました。
木下大サーカスの皆さんに質問
せっかくなので、今回案内をしていただいた新宅さんを始めとした団員の皆さんに、いくつか質問をお聞きしました。
- テントを立ててから、開演までどれぐらいの期間がかかりますか。
- 昨日(12月13日)にテントを立ち上げて、21日が公演初日なので、大体一週間ですね。
見ていただいた客席は、今日と明日で完成しますよ。
- サーカスの見どころや魅力を教えていただけますか。
- ショーの全体ですね。
出ている人たちがみんな頑張って舞台を組み上げて、そのテントで演技を見せられるところでしょうか。
- 公演の内容は毎回一緒なんでしょうか。
- 実は3パターンあります。なのでよく、お隣の奥さんと話をしたら「あれ?」となることがあるそうです。
何度見ても楽しめると思います。
- グッズの販売もあるそうですが、お勧めのグッズなどはありますか。
- いろいろとありますが、お菓子がおいしいです。
グッズもたくさんありますので、是非とも買って帰ってください。
- 日本のサーカスと海外のサーカスの違いってあるのでしょうか。
- あると思います。細やかさや、和芸などは最たるものではないでしょうか。
衣装の細かさや、演技の細かいところも見ていただけると楽しめると思います。
- 公演に出ている方が物販などもされるとのことですが、サインをお願いしてもいいのでしょうか。
- もちろんです。ぜひ声をかけてください!
- こういう楽しみ方をして欲しいとかありますか。
- 今回は天文館に近いこともあるので、公演を見た後に天文館に行ってご飯などもいいかもしれません。
お子さんと一緒に行って、「サーカスに行った後に山形屋に行ったよね」という思い出を作ってください。
- 木下大サーカスに入ってみたい方もいらっしゃると思いますが、どうすればよいのでしょうか。
- 新人募集をしていますので、ご連絡ください。私のような営業職も募集しています!
サーカスへ行ってみよう
テントの設営の後は、連日こうした準備を、団員、アルバイト含めて行っているそうです。
サーカスに行った際には、パフォーマンスもですが、みんなで作り上げた舞台であることを思い出しながら見ると、また違って見えるのではないでしょうか。
サーカスは、どの世代の方でも楽しめる、そして歴史のある娯楽の一つです。
子どもから大人、そしてお年寄りまで一緒に楽しめるショーというのは、実はサーカス以外には少ないように感じます。
7年ぶりの鹿児島公演である木下大サーカス、見に行ってみるのはいかがでしょうか。
投稿者プロフィール
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