奄美大島宇検村(うけんそん)、人口1600人ほどのこの村で「とよひかり珈琲店」と宿泊施設「14hikari coffee inn」を営む店主の浅尾さんにお話を伺いました。
とよひかり珈琲店の由来
とよひかり(14hikari)は、宇検村にある14集落がこれから先も14集落でありますように、そして、村の人の温かさがこれから先も受け継がれていきますように、と願いを込め生み出された言葉です。
(ホームページより引用)
カフェを始めるきっかけ
エクアドルへの海外協力隊派遣を経て
浅尾さんは穏やかな人柄ながら行動力がずば抜けていて、興味関心の赴くまま南アフリカ共和国への語学留学へ行ったそう。留学後はその語学力を活かしてJICA海外協力隊としてコーヒーの産地でもあるエクアドルに派遣されました。
現地で飲まれているコーヒーは砂糖をたくさん入れた甘いもので、日本のように砂糖を入れないブラックコーヒーはあまり見かけなかったそうです。
帰国後、もっとコーヒーの事を知りたいと淹れ方から焙煎に至るまで勉強しました。
地域おこし協力隊で奄美大島宇検村へ
浅尾さんの出身は大阪府。
のんびりした自然が豊かな場所に行きたいと、祖父母の故郷でもある奄美大島がずっと気になっていた折、宇検村が募集していた地域おこし協力隊に参加。
2015年に奄美大島宇検村での暮らしがスタートしました。
実は「朝から淹れ立てのコーヒーが飲める宿」をやりたい想いがあった。
旅館で仲居業の経験もある浅尾さん。美味しいものが並ぶ朝食のバイキングで「コーヒーももっと美味しかったら素敵な朝を迎えられそうだな」と常々思っていたそう。
コーヒー技術の向上や資金の準備をするためにもまずはカフェからはじめようと2017年「とよひかり珈琲店」を開業しました。
地域おこし協力隊の任期が終わったあとも何か地域に貢献したいけれど、だからといって宇検村で就職というのは違う気がすると思っていました。地域の人たちと関わりたい気持ちは変わらない。カフェの開業という形に落ち着きました。
カフェ営業も軌道に乗り結婚出産を経てライフスタイルも変わる中、2021年には念願だった”島の暮らしと大切な人との時間をブレンドする珈琲宿”として「14hikari coffee inn」をオープンさせました。
1日1組限定で淹れ立てのコーヒーを楽しめるほか様々なこだわりが詰まった宿です。
マンスリーコーヒー便
とよひかり珈琲店ではコーヒーの定期便も行っています。
1月スタートで年12回、6回、4回の3コースが用意されており、それぞれ店頭受け取りと郵送が選べます。
店頭受け取りではコーヒーの淹れ方のアドバイスもできますし、定期的にお会いすることでお客様のコーヒーに関する困りごとの解消にもなるかなと。
2025年分の申し込みは2024年12月31日まで。
「今以上に交流ができれば」
今後は小さなバーをオープンして、コーヒーの淹れ方や味比べのワークショップやお話をする少人数制の「とよひかり珈琲ラボ」も計画中。
最近は焙煎をしたり焼き菓子を作ったりと店にこもることも多く、地域おこし協力隊の頃ほど地域の人と交流ができていないんです。マンスリーコーヒーの店頭受け取りやバーで交流が増えたらいいなと思っています。
また、地域のイベントにも積極的に参加出店しています。
今回は「コーヒーのある暮らしのはじめかた」というイベントを観光交流施設「ケンムンの館」で行い、ペーパードリップでコーヒーを淹れる体験を行っていました。
初めての人もコーヒーを自分で淹れて楽しむ豊かな時間をぜひ体験してほしいです。
アクセス
宇検村の集落内に店を構える”とよひかり珈琲店”。
地域を大切にする浅尾さんの想いが詰まったコーヒーをぜひ味わいに来てみてはいかがでしょうか。
とよひかり珈琲店/14hikari coffee inn | |
住所 | 〒894-3301 鹿児島県大島郡宇検村湯湾716 |
営業時間 | 13:00~17:00 |
営業日 | 木~日 |
インスタグラム | https://www.instagram.com/14hikaricoffee/ |
ホームページ | https://www.14hikari-coffee.net/ |
※臨時休業の場合があるため、インスタグラムまたは電話での確認をおすすめします。
投稿者プロフィール
この著者の最新の投稿
- 2024年12月30日奄美大島コーヒーが繋ぐ地域と人:とよひかり珈琲店の物語
- 2024年12月21日奄美大島恐竜が走る!ティラノサウルスレースin奄美大島
- 2024年11月29日奄美大島カフェキョール ご夫婦で営む奄美カレーとコーヒーと音楽のお店
- 2024年11月17日奄美大島緑に囲まれた癒し空間・カフェ安処(あしょ)でモーニング