気候変動が起こす海水温の上昇
台風14号は気圧を930hPaまで落とし発達しながら種子島、屋久島を通過しながら鹿児島本土に上陸して行った。中心から200〜300メートル離れた沖永良部島でも強い北風に始まり、北西そして西からの風に代わりながら瞬間で風速30メートルを超えてくる突風が吹いてきた。この14号はまさかここまで発達するとは予想できなかった。ここで考えてみたいのが台風の発生の位置(海域)である。沖永良部台風があった1977年(昭和52年)と今年2022年を比べてみようと思う。1枚目の地図が1977年の台風の発生場所と進路を表した地図である。フィリピンの南の海上からミクロネシア付近から台風が発生している数が多いと思う。2枚目の地図は2022年今年のものである。
台風銀座の位置が北上している??
上記の地図でお気づきの方もいるかと思いますが、台風発生のエリアがマルっと北上しています。今年の特徴としては発生した台風の半分以上がフィリピンの北東海上か沖縄の南の海域で発生して迷走しながら北上しているのがわかります。つまり台風は海水温の高い海域で発生し(この時1,000hPa位の気圧)温められた海水の水蒸気を巻き込みながら雲を作り発達していきます。動きながらです。この助走で台風は大きくなります。今回の14号のように急発達するものも稀にありますが多くは移動しながらゆっくりと発達します。すなわち沖縄奄美で台風が発生することが多くなればなるほど今回のようなスーパー台風と呼ばれる台風が奄美群島をMAXの勢いで駆け抜けていくことは少なくなっていくはずです。証拠に近年では奄美・沖縄地方より九州以北で台風被害が甚大となって来ているはずです。しかも、内地は台風に備えがある都市計画になってるとは思い難いのが現状です。
台風発生の海水面の温度の目安は26℃
近年皆さんも気づいている通り猛暑続きです。海水温もどんどん上昇しています。台風は海水温が26℃以上になるといつ発生してもおかしくないメカニズムになっています。夏日が続けば今はすぐにその条件が整い九州以南の海上では毎年海水温が上がり続けています。
海の危機を人が感じ海を守っていけるのか?
熱エネルギーやプラスチックを含む海洋ごみ、木々を無闇に伐採することで海はたくさんのネガティブな部分を不満を漏らすことどできずに飲み込んでくれています。このままでは海が地球がもたない。美しい風景を子どもや孫たちに残していけない。地球上の生態系を守ることは当たり前ですが人の島の生活を守っていくことでもあります。私は島に住み島にいるときは毎朝ビーチクリーンに取り組んでいます。なぜなのか?私もまだ全部腹落ちできていませんがその辺のことを次回またまとめて書いてみたいと思います。
投稿者プロフィール
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●経歴/実績
・鹿児島県沖永良部島に生まれる
・鹿児島県立沖永良部高校卒業
・中京大学体育学部卒業
・オーストラリア、ケアンズでダイビングのインストラクターとしてGBR(グレートバリアリーフ)の水中ガイドを経て名古屋の海外旅行専門の旅行会社で旅行業に携わる
・長女の出産を機に故郷沖永良部島(おきのえらぶじま)へUターン
・島の交通や運送を司る企業での実務を経る
・島の観光協会の初代事務局長に就任
・島の二つの町(沖永良部島は2町1島・和泊町/知名町からなります)の観光協会の一元化、法人化
・地域のプラットホーム(DMO)の基礎を作る
・地方の脆弱な観光予算の中、会員の皆さまと共に情報の一元化をすべくWEBサイトの立ち上げ、運営
・自主財源を獲得すべく島の特産品の販売を事務局内の店舗で開始、ECサイトも開設し運営を開始
・観光協会の旅行業登録を推進、着地型の体験観光組成に着手
※気軽にできる観光体験から島のメイン産業である農業体験の開発、企業研修のコンテンツのコーディネートからガイドまで一貫して行える仕組みを組成
・地方創生やコロナ対策の交付金を行政と連携し活用、事業を構築・実施
・DMO組織構築事業やブルーツーリズム・グリーンツーリズムの構築・運営、拠点整備事業の起案やその後の指定管理業務の実施【令和元年度版地方創生関係交付金の活用事例】に掲載
・国土交通省観光庁広域周遊観光促進のための専門家登録(2021.10)
・鹿児島県知事登録旅行サービス手配業者第20号登録(2022.03)
・株式会社 oldie-villge 設立( 2022.07.01 )
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