慶應義塾大学SFC研究所・上席所員の折田です。
今回は、知る人ぞ知る隠れた名美術館をご紹介します。
その名は「松下美術館」
いきなり度肝を抜かされる紹介ですが、
なんと、あのピカソやルノワールの作品もあるんです。
世界の名だたる名匠の作品が展示されています。
著作の関係でアップではご紹介できないのが残念。
皆さん、ぜひ足を運んで下さいね。
今回は、そんな「すごい美術館」松下美術館をご紹介します。
まず、1号館で入館受付
ロココ風に設計された美しい洋間が出迎えてくれます。
夜光貝を用いた螺鈿細工は、実際に自分の目で見ると写真とは違う輝きに感動します。
日本でも中尊寺金色堂で有名ですね。
ちなみに、金色堂の螺鈿細工は、奄美大島の夜行貝が使われている可能性が高いと言われているそうです。
1号館は世界の巨匠たちの作品
2号館は日本近代洋画の巨匠たちの作品
が展示されています。
3号館では、古代オリエントの作品が並んでいます。
なんと、ミイラの棺の蓋まで展示されています・・・
歴史を感じつつも、ちょっぴり怖い私・・・
4号館は「和」の美術館です。
5号館は、郷土歴史の文化財が並びます。
6号館は美術館創設者「松下兼知氏」の作品が並びます。
6号館には、なんと義経弁慶の住んでた家も
東北から持ってきてしまったとか・・・
昔の人はスケールが違う!
どうでしょう!?
こんなに楽しめる美術館が霧島市福山町にあることをご存知でしたか?
鹿児島県民なら足を運んでみないともったいないですよ。
更に、この美術館の見どころは作品に留まりません。
美術館の創設者「松下兼知氏」の美術に対する想い、そして福山に対する想いから生まれている人生そのものが見どころです。
松下兼知氏は、現在の鹿児島県立福山高校の前身である、名門「旧制福山中学校」の出身です。
松下氏は、福山中学校を卒業後、九大農学部に入学し中途退学。
その後、長崎大学の医科大学に進み医者となり医学博士までなったそうです。
しかし、長崎で原爆で被曝して九死に一生を得ることになりました。
その後、地元福山に戻り病院を開設し、故郷のために尽力したそうです。
その中で、何もない福山に地で、子どもたちに「ヨーロッパのように地方でも美術を感じる場所を提供したい」との想いから私財で美術館を作ったそうです。
このような話を聞くと、旧制福山中学校を作った田中省三の「想い」と親和性があると感じます。
きっと、地域に愛され、良き師に恵まれた人生だったのでしょう。
現在の福山高校からも、彼のような人材が生まれてくれることを期待したいと思います。
投稿者プロフィール
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慶應義塾大学SFC研究所で上席所員として研究者と一緒に未来の教育を研究しています。
同時に鹿児島県立福山高等学校で「福山みらい創業塾」というプロジェクトに関わっています。
このカゴシマガジンでは、主に「教育改革・地域魅力化・産官学連携」について書いていきます。
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