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さつま忍者研究会が「忍者になりたい!」にお答えします

 さつま忍者研究会代表の清永です。
 予算と時間がなかなか取れず納得のいく活動ができていない状況ですが、なんとか頑張っています。
(スポンサー並びに活動協力者を随時募集しております。)

 さて、最近「子供が忍者になりたい!と言うのでどうしたら良いのかアドバイスを下さい」と質問が数件ありましたので、この場を借りて少し忍者文化について説明致します。

忍者は身分ではない!?

 小説やマンガの影響で忍者という身分があるという様な勘違いをされている方が多い様です。少し説明が違うかもしれませんが、「忍者(ニンジャ)」という言葉ができたのは大正以降の話でそれ以前は「忍び」とか「草」「乱波」と『その行為を働く者』を指していました。
 ですから修験道の行者や侍・商人などがそれぞれの立場を利用して行っていたりします。つまり元々の言葉は今で言う「スパイ」と同意語として考えて下さい。

摩訶不思議な忍術を扱う人達って何なの!?

 「忍者」のキャラクターイメージとして手裏剣を投げたり高く跳んだり・摩訶不思議な忍術を使ったりといったものがありますが、「忍者」というキャラクターを作り上げる為に日本のロストテクノロジー(忘れられた技術)を集められたと考えて良いでしょう。
 詳しい説明は今回省きますが、手裏剣というものは各地の遊びでも伝わっていますし、1つの武道流派としても残っています。高く跳んだり速く走る為の練習法は各地で話しが残っており、鹿児島県薩摩川内市方面では速く走る為にタカランバッチョをふんどしに付けて凧の様に舞い上がるまで走るという鍛錬法があった様です。(参照:『さつま山伏』~別府二才の韋駄天走り~[森田清美/春苑堂出版])
 忍術に関しては今で言う『サバイバル技術』や『個人単位の兵法』を集めたものと考えて良いでしょう。

アニメやマンガの様な忍者になる為にはどうしたら良いの!?

 子供達が聞きたいのは正にここの部分で親御さん達も困ってうちにお問い合わせがある状況なんですが、さつま忍者研究会としては下記の様に答えています。

 跳んだり走ったりといった運動能力の向上については、近年、科学的に運動を分析して指導するスポーツクラブが『忍者』の名称を使ってサービスを提供しています。
 かなり人気があってなかなか入る事が難しい様ですが、チャンスがあったら体験してみて下さい。

 武術については日本に古くから伝わる古武道流派からの動きを取り入れている事が多いので、なるべく多くの古武道流派をご覧いただく事を勧めています。
 薩摩ではお留流の示現流だけでなく、多くの流派が学ばれていた様です。
 年に1度鹿児島県古武道大会が開かれ、毎年13流派くらい出場していたのですが、今後出場団体が少なくなる様な話も聞いております。早めに観に行く様にしましょう。
 古武道になると型稽古がメインとなってしまう為、習われるのであれば、空手や柔道といったスポーツと並行して習われる事をオススメします。

やはり忍者とは架空の存在!?

 そうとも言い切れないですね。
 古来より小説や演劇などで話を面白くする為に誇張された表現を多々使用されてきた忍者話ですが、元は先にもお話しした通り『日本の忘れられた民俗文化』に源流があります。
 忍者文化を知り、地元の文化に照らし合わせるとどういった文化が導き出されるのかを考えてみると、地域の知名度や魅力度をアップさせる切っ掛けになるかもしれません。

海外に住む日本民俗文化に魅了された方々

 最後に海外で日本民俗文化を研究されている方々を紹介して終わります。
 日本の民俗文化は海外でとても尊重されている事を感じ取っていただけると幸いです。

※今回はアメリカの方々にまとまってしまいましたが、今後、折をみて他の国の研究者をご紹介できればと考えています。

【 ハワイの実践型忍者研究家 / Gabriel Rossa さん(アメリカ ハワイ州) 】

 忍術書や古書からの情報を元に自らの体を張って実践研究を行っていらっしゃいます。
 使用するアイテムはほぼ全て自家製。
 密教にも深い造詣があり、護摩行も真言宗に参加する事で行っています。

YouTube:https://www.youtube.com/@gabrielrossa5004
Instagram:https://www.instagram.com/gabrielrossa95/

【 海外勢に信頼の厚い忍者アイテムクリエイター / Iga Tengu さん (アメリカ ミシガン州)】

 本物の侍・忍者アイテムを追求するクリエイター。
 クチコミでお客様が増え、オーダーメイドでの依頼を多く受けています。

facebook:https://www.facebook.com/iga.tengu

【 日本人でも難解な古書を読み解く翻訳家兼日本文化研究家 / 写伴 絵理苦(シャハン・エリック) さん(アメリカ) 】

 主に国立国会図書館デジタルコレクションに掲載されている文化的価値の高い古書を英語で翻訳。Amazon で販売する事により多くの方に見られる環境を構築しています。

Amazon:https://www.amazon.com/stores/eric-shahan/author/B01N3V542D?ref=ap_rdr&store_ref=ap_rdr&isDramIntegrated=true&shoppingPortalEnabled=true&fbclid=IwAR3veNr_h9sua-tKRF3bq7q0RzPDHTQRy5uIHv6QeHTqoiTWywj4KzksbP4
Instagram:https://www.instagram.com/shinobu_books/?igshid=YmMyMTA2M2Y%3D&fbclid=IwAR2qyXngGO3JLL3oae5UJBPYODYu878osukd1KKqOtigqrDTkPdDPlIEYgs

投稿者プロフィール

清永秀樹
清永秀樹
クリエイティブパフォーマンスBAN/代表
さつま忍者研究会/代表
H26~H29 KADOKAWA Walker plus 鹿児島県地域編集長(最終役職)