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新茶の時期の始まり! 生産者のこだわりのブレンドが味わい深い「さくら知覧園」

草木の芽が出始める頃。この時期になると、お茶畑が著しい変化を遂げていきます。

新芽の淡いみどりから、黒い布を被せられあたり全体が黒に変わっていく。みどりの絨毯の光景を楽しみたい思いと、美味しい新茶を楽しみにする気持ちの葛藤が芽生える時期でもあります。(被覆作業がないと、旨みが増すお茶ができないので)

鹿児島は、お茶の生産量と栽培面積が全国2位を誇る、お茶の生産地です。

南国の暖かい土地なので、日本一早い「走り新茶」としても有名。それなのに、最近ではお茶離れをしている人も増えてきたとか…。

幼い頃から急須でお茶を飲む習慣がある、ライターの上村(かみむら)がお茶の生産者さまにお話をお伺いしました。お茶の魅力に迫ります!

新緑深まる3月頃から、「一番茶」の作業のスタート

平成19年に「知覧(ちらん)」「頴娃(えい)」「川辺(かわなべ)」の3町が合併し、南九州市が誕生しました。

それぞれの町が独自のブランドで茶業に取り組んでいましたが、平成29年に「知覧茶」に統合。

南九州市はお茶の生産に適した自然条件が揃っていることもあり、広大なお茶畑があちこちにあります。場所によっては、開聞岳がきれ見えるんです。これがまた最高な景色なんですよ。

開聞岳とお茶畑

春の訪れの3月半ば頃から、お茶農家さんは慌ただしくなります。
「一番茶」の時期到来です!

鹿児島のお茶の作業は、一番茶〜五番茶まであります。

お茶の新芽

一番茶とは、その年の最初に生育した新芽を摘みとって作られたお茶のこと。よく見かける「新茶」は、この一番茶のことを呼ぶ場合が多いです。

冬の間にたっぷりと休眠をし、春に勢いをつけて芽吹く。なので、一番栄養価が高いのです。

それ以降に摘みとられるお茶は、二番茶から五番茶で、用途はさまざま。五番茶は、ほうじ茶として使われることもあります。

美味しい新茶を生産するための手間暇

今回お話をお伺いした「株式会社 さくら知覧園」さまは、約7種類もの品種のお茶を栽培されています。

例えば、やぶきた、さえみどり、ゆたかみどりなど、お茶の樹にもさまざまな名前があります。これを品種と言います。この品種によって育つ時期や味が変わってくるのです。

こちらのお茶畑を見てください。手前の畑と奥の畑の色が違います。
奥の畑は、新芽が続々と出てきてみどり豊かになってきています。育ちが早い品種なのです。

新芽の状態を確認しながら、被覆作業の開始時期が決まっていきます。
被覆作業とは、お茶の樹に黒い布を被せていくこと。これは人の手でしかできません。

一本一本丁寧に被せていくことにより、色の深みと旨みが増していきます。

バロン(黒い布の名称)をかけて7〜10日ほど経ったら、今度は一枚一枚剥がしていきます。さくら知覧園さまは、この作業を約10名で行っているそうです。人手が必要な作業なんですよね。

剥がした後に、いよいよ機械でお茶摘みです。

お茶摘みした茶葉は、そのままお茶になるわけではありません。茶工場で加工という過程を経て、販売されている茶葉になります。

美味しいお茶を作るために、さまざまな過程と手間暇がかけられているのです。

こだわりのブレンド! 生産者だからこそ美味しい飲み方を知っている

さくら知覧園は、とことん味にこだわっています。一番茶のみを使用するのはもちろんのこと、毎年同じ味になるように工夫を施されています。旦那さまが、数あるお茶畑を見て選定するそうです。一番美味しいお茶を知っているのは、生産者だからこそこだわれる!

こちらは「さくら知覧園」で販売されているお茶です。
左は「あや桜」で、すっきりとしたあと味。右は「あや藤」で、新緑の香り高い緑茶。

どちらも茶葉を4〜5種類ブレンドをして作られています。このブレンドによって味わいが変わってくるんですよね。本当に不思議。

地域によって好まれる味が違うそうです。
鹿児島県民に好まれるのは「あや桜」。関東の方に好まれるのは「あや藤」。味の好みは人それぞれ違うので、大まかに分けるとという表現になりますが…。

わたしもいただきました。
「あや桜」は爽やかで飲みやすく、「あや藤」はどっしりとした味わい。どちらも美味しかったのですが、個人的に濃いお茶が好きなので「あや藤」派ですかね(笑)

お茶農家さんによって味がまったく違うので、飲み比べをするのも楽しいんですよ。

「お茶は飲みたいけれど、急須で淹れるのがめんどくさい…」

というお声も聞こえてきそうですよね。そんな方におすすめなのはこちら!

ティーパックとティーバッグタイプのお茶です。
余談なのですが、一人分の紐がついたタイプをティーパック、煮出し用をティーバッグと呼ぶそうですよ。

急須がなくても、茶葉の味わいを楽しむことができる。手軽なペットボトルも良いですが、自分のために茶葉から淹れるお茶は格別です。

新茶が楽しみな時期。新茶をご予約してみませんか?

http://cha-daisuki.com/aboutus.html

投稿者プロフィール

上村 ゆい
上村 ゆいヨガインストラクター×フリーライター
ヨガインストラクター×ライター。どちらかというと身体が硬めのヨガインストラクターです。その人に合ったレッスン内容を心がけているので、老若男女問わずレッスンを受けていただいています。ヨガレッスンは、出張ヨガがメイン。趣味は、美味しいものを食べること。ライターとして鹿児島のいろいろなことをを発信していけたらと思います。