- 鹿児島をもっと身近に!地域の生の情報をお届け中 -

海外から日本文化人気のきっかけを作る『国際文化交流会TEN』

 さつま忍者研究会代表の清永です。
 先日、鹿児島市国際交流センターで開催されたハーティーパーティー 2023 ~新入外国人歓迎交流会~でご一緒した、国際文化交流会TEN代表の烏野ユリ子先生に活動状況をお伺いしました。
 烏野先生は世界に向けて日本舞踊の先生として活動されており、鹿児島での国際交流の場面において積極的に参加して下さっている先生です。

(右側)烏野ユリ子先生

ーー組織について簡単な説明をお願いします。

 国際文化交流会TENと申します。
 1985年に設立しました。
 現在、お茶の先生・踊りの先生・空手の先生といった、日本文化に関係する約30名の方々で組織されています。

ーー烏野先生のご紹介をお願いします。

 私は7歳の時から日本舞踊を始めました。
 戦後の何もない時に、母が旅館の女中さん達にタンスにある着物1枚1枚を売りに行って月謝を作ってくれて、日本舞踊を習わせてくれました。
 それがホントにありがたかったですね。
 日本文化に小さい頃から触れる事で今の様な国際交流が出来る様になりました。
 海外へ日本文化を紹介する活動を約40年くらい行っています。
 世界を21か国回っているのですが、これは母のお陰だなと思っています。

ーー先生の行っている国際文化交流について教えて下さい。

 近年、日本の文化が西洋の文化に押されて、隅に追いやられている感じが私にはあるんですよね。
 日本の人たちに日本の文化をもっと知って欲しい。大切にしてもらいたい。という気持ちから海外に向けて活動する事を決めました。海外に行く事によって日本文化の人気を逆輸入ができるのではないかと考え実行してみました。
 一緒に海外に行った方たちはご自身のお子さんへ文化を伝える事をしてくれる様になりましたね。
 西洋のバレエに比べ、日本の日本舞踊は古い物・廃れたもの・格式が下がる様に感じていた方々が海外に出る事で日本の文化に自信を持ってくれる様になりました。
 海外で評価された事によって良い結果を得る事ができました。

(左より)烏野先生・チムプットさん(タイ)・永山先生(成音会)

ーー今回タイから留学生がいらっしゃっている様ですが、そのお話しをいただけますでしょうか?

 タイには17・8年前に行って、大学で公演したのですが、その関係で日本に行って文化を学んでみようとされる方を今まで30名くらい受け入れています。
 今回留学にいらっしゃったタイの方とのつながりは、6年前にタイの大学の先生(タイダンス)に声を掛けていただいて1日体験にご参加いただいたのがきっかけです。
 その時感銘を受けられた様で、もう一度「さくらさくら」を学びたいという気持ちから今回留学にいらっしゃいました。
 今回日本舞踊を学ぶ為に、大学からは留学期間である3か月分の助成金が出ています。

ーー全国向けにPRしたい事はないですか?

 今年からインバウンドの需要が回復してきた影響で、海外からの富裕層旅行者向けに1日日本舞踊体験を計画しています。

ーーこれからの展望について教えて下さい。

 コロナの影響でしばらく海外公演を止めていたのですが、この度シンガポールからお声掛けがあり10月に公演を行う事になりました。
 シンガポールについてはコロナ以前は毎年ワークショップを行っていたところです。
 タイからもお声が掛かっていますので、これからはアジアを中心として日本文化を紹介する流れが来ています。

国際交流文化協会TEN
 ホームページ:http://www7b.biglobe.ne.jp/~icea-ten853/

投稿者プロフィール

清永秀樹
清永秀樹
クリエイティブパフォーマンスBAN/代表
さつま忍者研究会/代表
H26~H29 KADOKAWA Walker plus 鹿児島県地域編集長(最終役職)