奄美では2月になると「タンカン」の出荷が最盛期を迎え、島はタンカン一色になります。
2月1日には宇検村の果樹園で「はさみ入れ式」があり、2024年の奄美タンカンシーズンが幕を開けました。
タンカンとは
タンカンはポンカンとネーブルオレンジの交配種タンゴールの一種です。
中国が原産地で台湾を経て奄美などの南西諸島にやってきました。
温暖な気候でしか育たないため、日本では栽培地は鹿児島県と沖縄県のみ。
特に鹿児島県は全体の収穫量のおよそ75%を占めているほどの全国一の名産地となっています。
鹿児島の主な生産地:枕崎市,南さつま市,南大隅町,肝付町,屋久島町,奄美市,宇検村,瀬戸内町,徳之島町
<参考>https://www.pref.kagoshima.jp/ag06/sangyo-rodo/nogyo/nosanbutu/hanakaju/kaju/tannkan.html
街の様子
産地のひとつである奄美では、この時期タンカンが色んなお店に並びます。
こちらのスーパーでは、入口入ってすぐの野菜売り場の真ん中に特設タンカンコーナーが設けられていました。
島外に送る人も多く、専用のタンボールまで用意されています。
また、この時期はタンカン収穫の手伝いに駆り出される人も多く見かけます。
私の知り合いも親族が畑を持っているという事で手伝いに行っていました。
職場の休憩室にも誰かからお裾分けされたタンカンが置かれていたりと、この時期ならではの光景です。
タンカンのお味
サイズは普通のみかんと比べるとちょっと大きめです。
皮は硬いので剥きづらいのですが、中の皮はとても薄く身がぎっっっっっしり詰まっていてめちゃくちゃジューシーなんです。
スカスカしてないのが特徴です。
糖度も高く、甘い果汁たっぷりのタンカン本当に美味しい。
傷が付きやすく外観はボコボコしがちなのですが、傷があったとて美味しさは変わりません。
ちなみにタンカンの皮は削って薬味として使われており、奄美では鶏飯の風味付けに一役買っています。
皮まで美味しいタンカン。
実は幻のみかん?
さて、鹿児島では見かけるかもしれませんが、全国的に見ると珍しい果物であるのをご存じでしょうか。
出荷量を見ると歴然で、みかんの代名詞である温州ミカンは670,000t、デコポンは33,000t、イヨカンは25,000tであるのに対し、
タンカンの出荷量はおよそ4,000t程度。(2020年農林水産省統計)
案外出回らないんです。
この時期だけの珍しい柑橘類「タンカン」見かけたらぜひご賞味ください♪
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