1903年(明治36年)1月15日に開業し、鹿児島最古の駅舎である嘉例川駅をご存知でしょうか?
この駅は、国の登録有形文化財に指定されていますが、所有者は地元自治体によって管理されている駅になっています。
昔は湯治の湯として有名な「妙見温泉」へ行く人々の乗車で賑わっていた駅だったそうです。
無人駅車にも関わらず特急が止まる珍しい駅であり、観光列車「はやとの風」も停車することで賑わいを取り戻していましが、踏切事故の影響による車両の問題などによって運行がなくなってしまい大規模なイベントも無くなってしまったようです。
地元自治体が運用していることもあり、駅で開催されるイベントもローカル感があります。
今回の取材時は、七夕イベントが開催されており、多くの観光客が短冊に願い事を書きに訪れていました。
地元の方々の「駅を愛する想い」が伝わってきますね。
森の中から入ってきて、森の中へ消えていくように伸びる線路は、風情があります。
また、ディーゼル車で運行されているので電線もありません。
木々に囲まれた木造の駅舎と電線がない風景によって、自然の豊かさを引き立てると同時に、一昔前にタイムスリップしたかのような雰囲気を味わうことができます。
現在も無人駅ではありますが、「ねこ駅長」が1匹で切り盛りしているようです。
残念ながら、この日は会うことができませんでした。
待合室も地元の方々が綺麗にしてくれています。
現在は無人駅であるため、事務の方々がいた部屋は資料館となっています。
鉄道マニアや歴史マニアにはたまらないお宝があるのかも・・・
また、この駅で販売されている『百年の旅物語かれい川』駅弁は、「はやとの風」の運行事業記念イベントで1日だけ販売のお弁当でしたが、あまりにも人気が出たため、土日限定で継続販売されるようになりました。
3年連続で、JR九州主催の「九州の駅弁ランキング」1位を獲得し、嘉例川駅でしか購入できないことから、TVなどでも「幻の弁当」として取り上げられるなどした駅弁になっています。
歴史ある木造駅舎、電線のない線路、森の中へと続くレール、幻の駅弁、ねこ駅長など、大自然の中にあるこの嘉例川駅は鉄道マニアのみならず歴史好きや、家族連れにも楽しめる場所になっています。
投稿者プロフィール
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慶應義塾大学SFC研究所で上席所員として研究者と一緒に未来の教育を研究しています。
同時に鹿児島県立福山高等学校で「福山みらい創業塾」というプロジェクトに関わっています。
このカゴシマガジンでは、主に「教育改革・地域魅力化・産官学連携」について書いていきます。
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